認知症疾患医療
認知症の診断を検討しておられる方へ
認知症のサイン
認知症の症状は、記憶障害や見当識障害、理解力・判断力の低下などの中核症状と、行動・心理症状の2つに大別できます。
認知症の中核症状の例として、次のようなものがあります。
もの忘れ(記憶障害) |
数分前、数時間前の出来事をすぐ忘れる 同じことを何度も言う・聞く しまい忘れや置き忘れが増えて、いつも探し物をしている 約束を忘れる 昔から知っている物や人の名前が出てこない 同じものを何個も買ってくる |
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時間・場所がわからなくなる |
日付や曜日がわからなくなる 慣れた道で迷うことがある 出来事の前後関係がわからなくなる |
理解力・判断力が低下する |
手続きや貯金の出し入れができなくなる 状況や説明が理解できなくなる、テレビ番組の内容が理解できなくなる 運転などのミスが多くなる |
仕事や家事・趣味、身の回りのことができなくなる |
仕事や家事・趣味の段取りが悪くなる、時間がかかるようになる 調理の味付けを間違える、掃除や洗濯がきちんとできなくなる 身だしなみを構わなくなる、季節に合った服装を選ぶことができなくなる 食べこぼしが増える 洗面や入浴の仕方がわからなくなる 失禁が増える |
認知症に伴う行動・心理症状には、次のようなものがあります。
- 不安、一人になると怖がったり寂しがったりする
- 憂うつでふさぎこむ、何をするのも億劫がる、趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなる
- 怒りっぽくなる、イライラ、些細なことで腹を立てる
- 誰もいないのに、誰かがいると主張する(幻視)
- 自分のものを誰かに盗まれたと疑う(もの盗られ妄想)
- 目的を持って外出しても途中で忘れてしまい帰れなくなってしまう
認知症の診断
当外来では、認知症の鑑別診断を行う専門医療機関として、下記のような検査を主に行います。
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医師による問診・診察
本人の会話や応答の様子、身体のマヒや手足のふるえ、歩き方など動作の確認をします。 - 血液検査
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画像検査
基本的にはMRI撮影となりますが、身体状況等によりCT撮影になる場合もあります。 -
神経心理学的検査
ミニメンタルステート検査(MMSE)、アルツハイマー病アセスメントスケール(ADAS)、前頭葉アセスメント・バッテリー(FAB)等各種の検査を複合的に組み合わせ、医師の指示により公認心理師が行います。 -
日常生活評価検査
臨床的認知症尺度(CDR)、神経精神症状尺度(NPI)、認知症重症度評価(FAST)等を用いて、患者さんの日常の様子をよく知るご家族などから聞き取りを行い、生活の全体像を把握します。
当院もの忘れ外来の予約方法
当外来は完全予約制となっております。事前予約が必要となりますので、025-244-5566までお電話ください。
これまでかかりつけの医療機関がある場合には、その主治医からの紹介状が必要となります。
新患予約可能日は下表のとおりです。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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午前 | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ | ⚫︎ |
午後 | ⚫︎ |
当院認知症専門医の紹介
当院で、認知症かどうか診断(鑑別診断)にあたる医師は3名います。(常勤医師2名、非常勤医師1名)
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成瀬 聡
- 経歴
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- 昭和61年 新潟大学医学部卒業
- 新潟大学脳研究所神経内科入局
- 平成 9年 アメリカ ジョンズ・ホプキンス大学、シカゴ大学に留学。Sisodia教授のもとでアルツハイマー病研究に従事
- 平成24年4月 みどり病院院長就任
- 平成26年1月 みどり病院認知症疾患医療センター長兼任
- 資格
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- 日本神経学会 専門医・指導医・代議員
- 日本認知症学会 専門医・指導医
- 日本認知症予防学会代議員
- 新潟市認知症サポート医
- 日本内科学会認定医
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矢島 隆二
- 経歴
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- 平成16年 新潟大学医学部卒業
- 平成16年 新潟市民病院
- 平成18年 新潟大学付属医歯学総合病院神経内科
- 平成19年 厚生連佐渡総合病院神経内科
- 平成21年 新潟大学付属脳研究所大学院分子細胞医学専攻修了
- 平成25年 新潟大学付属医歯学総合病院神経内科指導医
- 平成27年 みどり病院 認知症疾患医療センター副センター長
- 令和3年 みどり病院副院長
- 資格
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- 日本神経学会神経内科専門医・指導医
- 日本認知症学会専門医・指導医
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本リハビリテーション医学会認定臨床医
- 新潟市認知症サポート医